画像SEO最適化の完全ガイド
投稿日: 2024年6月29日
画像は、ウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを向上させる重要な要素ですが、適切に最適化されていない画像は、検索エンジンのランキングに悪影響を与える可能性があります。本記事では、画像SEOの基礎から高度なテクニックまで、検索順位を向上させるための画像最適化手法を包括的に解説します。
画像SEOが重要な理由
画像SEOは、単に検索エンジンのランキングを向上させるだけでなく、以下のような多くのメリットをもたらします:
- 画像検索からのトラフィック増加:Google画像検索は、全検索の約20%を占めており、適切に最適化された画像は大きなトラフィック源となります
- ページ読み込み速度の改善:最適化された画像は、Core Web Vitalsのスコアを向上させ、SEOランキングにプラスの影響を与えます
- アクセシビリティの向上:適切なalt属性は、視覚障害者のユーザーエクスペリエンスを改善します
- コンバージョン率の向上:高品質で適切に表示される画像は、ユーザーの信頼を獲得し、購買意欲を高めます
画像ファイル名の最適化
画像のファイル名は、検索エンジンが画像の内容を理解する最初の手がかりとなります。以下のベストプラクティスに従って、SEOに最適なファイル名を付けましょう:
良いファイル名の例
- ✅ red-running-shoes-nike-air-max.jpg
- ✅ chocolate-cake-recipe-step-1.png
- ✅ tokyo-tower-sunset-view.webp
避けるべきファイル名の例
- ❌ IMG_12345.jpg
- ❌ スクリーンショット2024.png
- ❌ image1.webp
ファイル名は、英数字とハイフンを使用し、画像の内容を具体的に説明するものにしましょう。日本語のファイル名は文字化けのリスクがあるため、避けることをお勧めします。
alt属性の書き方
alt属性(代替テキスト)は、画像が表示されない場合や、スクリーンリーダーを使用するユーザーのために、画像の内容を説明するテキストです。SEOとアクセシビリティの両面で非常に重要です。
効果的なalt属性の書き方
- 具体的に記述する:「画像」や「写真」という言葉は使わず、実際の内容を説明
- 簡潔にまとめる:125文字以内で、画像の主要な要素を説明
- キーワードを自然に含める:無理なキーワードの詰め込みは避ける
- 装飾的な画像:純粋に装飾目的の画像は、空のalt属性(alt="")を使用
alt属性の良い例と悪い例
<img src="golden-retriever-playing-fetch.jpg"
alt="公園でボールを追いかけるゴールデンレトリバー">
<img src="dog.jpg" alt="犬 ペット 動物 可愛い ゴールデンレトリバー">
画像サイズとフォーマットの最適化
画像のファイルサイズは、ページの読み込み速度に直接影響します。以下の方法で画像を最適化しましょう:
1. 適切な画像フォーマットの選択
- JPEG:写真や複雑な画像に最適
- PNG:透明背景が必要な画像やロゴに最適
- WebP:JPEGより30%小さく、すべての用途に適用可能
- SVG:シンプルなアイコンやロゴに最適
2. レスポンシブ画像の実装
srcset属性を使用して、デバイスに応じた最適なサイズの画像を配信します:
<img src="product-small.jpg"
srcset="product-small.jpg 400w,
product-medium.jpg 800w,
product-large.jpg 1200w"
sizes="(max-width: 600px) 100vw,
(max-width: 1200px) 50vw,
33vw"
alt="赤いスニーカーの商品画像">
3. 画像の圧縮
Zcompressのような画像圧縮ツールを使用して、品質を維持しながらファイルサイズを削減します。一般的に、70-85%の品質設定で十分な画質を保ちながら、大幅なファイルサイズ削減が可能です。
画像の構造化データ
構造化データを使用することで、検索エンジンに画像の詳細情報を提供し、リッチリザルトに表示される可能性を高めることができます。
ImageObjectスキーマの例
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "ImageObject",
"contentUrl": "https://example.com/photos/product.jpg",
"license": "https://example.com/license",
"creator": {
"@type": "Person",
"name": "写真家の名前"
},
"creditText": "写真: 写真家の名前",
"copyrightNotice": "© 2024 会社名"
}
</script>
画像サイトマップの作成
画像サイトマップを作成することで、検索エンジンがサイト内の画像を効率的にクロールできるようになります:
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9"
xmlns:image="http://www.google.com/schemas/sitemap-image/1.1">
<url>
<loc>https://example.com/page.html</loc>
<image:image>
<image:loc>https://example.com/image.jpg</image:loc>
<image:title>画像のタイトル</image:title>
<image:caption>画像の説明文</image:caption>
</image:image>
</url>
</urlset>
画像の遅延読み込み(Lazy Loading)
遅延読み込みを実装することで、初期ページ読み込み時間を短縮し、パフォーマンスを向上させることができます:
<img src="image.jpg"
alt="商品画像"
loading="lazy"
width="800"
height="600">
画像SEOチェックリスト
画像を公開する前に、以下のチェックリストを確認しましょう:
- ☐ 説明的なファイル名を使用している
- ☐ 適切なalt属性を設定している
- ☐ 画像を圧縮している(目標:100KB以下)
- ☐ 適切な画像フォーマットを選択している
- ☐ レスポンシブ画像を実装している
- ☐ 画像の幅と高さを指定している
- ☐ 遅延読み込みを実装している
- ☐ 画像サイトマップに追加している
よくある画像SEOの間違い
- テキストを画像化する:検索エンジンは画像内のテキストを読めません
- 過度なキーワードの詰め込み:alt属性に不自然にキーワードを詰め込む
- 画像のみでコンテンツを構成:テキストコンテンツとのバランスが重要
- 著作権を無視した画像使用:適切なライセンスの画像を使用しましょう
まとめ
画像SEOは、ウェブサイトの総合的なSEO戦略の重要な一部です。適切に最適化された画像は、検索順位の向上、ユーザーエクスペリエンスの改善、そしてコンバージョン率の向上に貢献します。本記事で紹介したテクニックを実践することで、画像検索からの流入増加と、サイト全体のパフォーマンス向上を実現できるでしょう。継続的に画像最適化を行い、競合サイトとの差別化を図りましょう。
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